ふくやま大道芸に向けての取り組みは出場決定通知を受け取ったところからスタートしています。
街角パフォーマンスの各ポイントでは30分の持ち時間にピッタリと収まるようにタイムアタックをしながら通しの練習をしたりします。
スペシャルナイトでは、受け持つ時間内で最大限に楽しんでいただけるように演目と構成を家族会議をしたりと、BGM作りや道具製作や構成の組み立て作業などなど、しばらくぶりで、この感じを忘れていたなぁ~と思いながら様々な取り組みをしております。
※スポーツセンターを利用した練習では周囲や床を汚さないようにトーチを掃除してからチビッコ用の靴下を先端に被せて練習します。
今回のレポートページではこのスペシャルナイトや一発芸に向けた準備などの話題です。
スペシャルナイト用のルーティンは、このブログを書いている時には既に90パーセント完成しております。残りの10パーセントというのは、あとは現場の状況次第で、多少の臨機応変さも必要になってくるかと思っていますが、特にスペシャルナイトでは3つの演目で構成した完全オリジナルの、まさにこの時だけのショーを作りました。
様々な事情や理由もあって敢えて省いた演目や技などもあります。スペシャルナイトはスピニングだけでお届けするわけではなく、仲間や先輩パフォーマーとも共同で作り上げる1時間のエンターテイメントです。ファイヤーソードなどは同じような道具が被ってしまったりしてもまずいので、これはスペシャルナイトから外し、一発芸用へと変更しました。
そして今回のスペシャルナイトは映画のパロディーをテーマにした6分30秒のショーとなります。あと1週間ほどでスピニングのカウントダウン動画が公開されると思いますが、スペシャルナイト、一発芸に向けて調整をしている時に自分たちの見返し用に撮影していたビデオから、ほんの少しだけですが数カットずつのシーンをカウントダウン動画に使用しましたので ちょっぴりだけですが雰囲気だけは…。あとは当日のスペシャルナイトで。
何をするのかだけは少し見え隠れすると思いますが、6分30秒を通してご覧いただくと「ああ、なるほど」と伝わってくれると思いますし、普段の大道芸ではやらない演目や技、そして演出などをちりばめてあり、子供さんからお年の方まで幅広い年代層に楽しんでいただけると思いますが、ジッと見入ってしまわないで、声を出しても構いません、是非とも盛り上がって一体感のあるステージになると嬉しいと思いますのでよろしくお願いします!
一発芸コンテスト用のルーティンも手を抜くことなく作り込みました。別に何かを狙っているわけではありませんが(笑)、やるからには!というスピニング魂です。
※普段の大道芸ではファイヤーソードはOK!ヒロヤの担当演目なので、ケイタは今回のふくやま大道芸で初披露。
ちょっとオチャラケ感もあって、シュールな笑いも含まれておりますが、やっていることはスピニングらしい内容だと感じていただけるかと思います。
そのカウントダウン動画の中には、これまたちょっとだけでしたが前夜祭用に用意していたものも動画内に写っています。しかし、残念ながらケイタの仕事の都合もあり今回の前夜祭出演には間に合いそうもありません。これはまたの機会に!OK!ヒロヤは何カ月も前から練習していたので残念がっていました。
※大道芸界初登場となる予定だったネオピクセル ヌンチャク。
これもどんな感じなのか、カウントダウン動画にもほんの一瞬だけですが出てくると思うので少しだけでも見ていただけると思います。
スピニングを使う道具は殆どがオリジナルでゼロから自作したものか、市販品であっても大々的に改造したものが多く、その理由というのが一般的には不思議なことかも知れません。
理由はこういうことです。
他と差別化をしたいということも無くはないのですが、たいして重要ではありません。オリジナルで道具やギミックを作れば同じものはできないから。それよりも、次のことの方が大事で、ネタを考えて「こういう感じにしよう!」という構想が経ちます。最初は頭の中だけでイメージを作ります。次に使おうとするアイテムや道具など、何か簡単なもので製作したり、既製品として市販されているような道具でおよその流れとイメージを作ります。この時点でどう製作したら使いやすく、また演出上効果的なギミックを仕込んだ道具を設計し、最終的にオリジナルで使用する道具を完成させます。
しかし、これで道具も100パーセント完璧なわけではなく、それを使って何度も繰り返し練習をしながら技をつなぎ合わせたり、ネタを盛り込んでルーティンが次第に完成してきます。しかし、効果を薄い、使いにくいなどプレイヤーとエンジニアとの間で家族会議があり、時間をかけながらメイク&トライで改良を繰り返します。時にはこれはケイタ用、これはヒロヤ用と仕様が大きく違うこともあります。スペシャルナイトで使用するアイテムはプログラミングも一つ一つ違います。
道具を活用するプレイヤーであるパフォーマーはいかに道具を効果的に使うかを考え、エンジニアはいかに使いやすくメンテナンスで繰り返し長く使っていけるかなどを考え、必ずルーティンを組み立てていく時の練習には4人全員が立ち会います。
それは衣装や靴すらも同じことで、ケイタは地下足袋愛用者、ヒロヤは「こういうスポーツシューズでないとダメ」という拘りがあり、膝が良くないので整形外科で製作してもらったソールを入れて使用しています。つい最近のことですが、愛用していたメーカーのモデルが廃番となり、入手できなくなり困り果てました。今はスペアとしてストックしていたラストの一足を使用しているのですが、これがすり減ったらどうしようかと…。
笑い話のようなことですが、ケイタの地下足袋にもエピソードがあります。
普通の地下足袋ではなくかかとのところにエアークッション機能があり、飛んだり跳ねたりで足への衝撃緩和がされている地下足袋や、雨ですべりやすいところに対応するすべり止め機能が強化された足袋なども使います。しかしこれらは、かなり過酷な使用条件で毎週のように大道芸やイベント出演をしていると3ヶ月も持たないほど。つま先はすぐにベロベロ。(笑)何度も強力な接着剤で修理してもまた数ヶ月でアウト!!これまでにも何足の地下足袋がボロボロになって消えていったか。(笑)ゴミ袋に入れるときには、これまで頑張ってくれてありがとう!の気持ちを込めてKEIKOママが塩で清めてから廃棄します。
大道芸を楽しむのに、こんなことはどうでも良いことなのですが、意外なところに隠れたエピソードもあるんです。ギャラリー側からはわかり難いと思いますが、実はパフォーマーの足元と言うのはとても重要なのです。
来年あたりで、かれこれ30年の芸歴に到達しようかというほど、この世界で長くやってきましたが、道具も衣装も機材などもほとんどがスピニングオリジナルアイテムなのであります。
これからふくやま大道芸開催前にはGWがやってきます。使用する道具や身に着けるアイテムなどしっかりメンテナンスをして最高のコンディションで当日を迎えられるようにしたいと思っております。