前回ブログからの続きですが、直接このページに来られた人のために少し復習から。
シャーシにある充電ポートからでは充電できなくなってしまった状態のリチウムイオンバッテリーを市販のホルダー式充電器で、もう一度使用できるように復活させられるか?検証をしております。
たまにご質問やご相談を頂く「数ヶ月使っていなかったら起動できなくなった」「充電できなくなった」「充電ポートにケーブルを接続しても Charging !と音声案内が聞こえない」「充電が始まらない」などなど、リチウムイオンバッテリーを完全に放電させてしまい、音声案内も再生できないほどの完全にゼロの状態にしてしまうと、サウンドボードに接続された充電ポートからでは充電を受け付けないことがあります。(充電できたとしても異常なほど時間を要する場合も)
こうなるとカスタムライトセーバーと充電ケーブルとだけしか持っていないユーザーにとっては「どうしよう?」と困ってしまうのは当然だと思います。当店にサウンドボードの故障だと思い込んでいるケースが多くあります。修理依頼ファームからご相談いただいた事例で「ユーザーQ&A」(少し前のブログ記事)にも記載しました通り、サウンドボードの故障が原因ではなく、サウンドボード(シャーシに設置されている充電ポート)からでは5V1Aまでしか使用できないので、充電できなかったり時間がかかってしまっているという状態なだけで、サウンドボードの問題ではなく、リチウムイオンバッテリーの問題(正しくは充電方法の問題)なのです。
ということで、そういうリチウムイオンバッテリーの過放電となってしまった状態から充電するためにはカスタムライトセーバーの充電ポートではなく、リチウムイオンバッテリーをシャーシから取り出し、ホルダー式の充電器を使うのですが、果たして0%からどれ程時間がかかるのか?きちんと充電完了までできるのか?そしてカスタムライトセーバーに戻したときに正常に作動させられるのか?このような疑問に対してのテストを行いました。
購入したのはこれです。
>>FUGASUN バッテリー充電器、LCD インテリジェント 充電器 PCB 保護ボード付き充電式
テストをしてみようと、まずは完全に放電しきった状態のカスタムライトセーバーを探しました。当店ではお客様からのご質問やボタン操作に関するお問い合わせなどが寄せられたときに、自分たちでも同じサウンドボードのカスタムライトセーバーで実際にやってみながらお答えするように常に10本以上のテスト用セーバーが壁に掛けられています。
バッテリーが上がらないように常に充電してメンテナンスしておりますので、特に最近のXENO3、XRGB3、SNV4、SN PROを搭載しているセーバーはどれも充電管理が行き届いておりました。(笑)完全にゼロ(0%)にするにも数日かかってしまうので、現在は取り扱っていないサウンドボードProffie v2.2、GHV3もダメで、更にもっと古いサウンドボードのセーバーを探してみました。XenoPixel、RGB-Xでも数本所持しているテスト用の中で1本だけありました!ウンともスンとも言わなくなり、充電ポートにUSBケーブルを接続しても何も起こらない状態のセーバー。
ちょっと古いタイプの仕様のセーバーですが、本題のリチウムイオンバッテリーの充電テストをする目的にならバッチリです。このRGB-X仕様のセーバーを使用して充電器の検証を行ってみたいと思います。
短い動画を製作しておりますので、こちらをご覧になれば3時間ほどのテスト内容をわずか2分40秒で見られます。
動画のように5V2Aで約2時間で100%まで充電できました。
動画内では早送り再生していますが、刻々と変化するディスプレイの数字を見ていると、充電スピードに関して0%から50%まではとても早く、60%から95%くらいまではまあまあのスピードで充電が進んでいました。最後99%から100%に変わるところを目視するためずっと見ていましたが、最後は少し時間を要していたように感じました。(※あくまでも当店で検証してみた結果で環境が変われば結果も変わります)
リチウムイオンバッテリーの充電開始時は0%で電圧も3.3V以下でした。正常なリチウムイオンバッテリーは4.2V(表記は3.7Vですが)ほどあるものが殆どなので3Vくらいになるとセーバーを起動するどころか、音声案内も再生できないということなのでしょう。このあたりのメーカーのプラグラム設定値は詳しくはわかりませんが、充電作業や今回のようなテストでディスプレイに表示されるデータを見ているとそのように感じます。
ということでさすがに1700円出して購入しただけのメリットはありました。カスタムライトセーバーを長く楽しみたいという方はこのようなホルダー式充電器をおひとつは持っていても良いと思います。イベントなどに出かけるときにはスペアバッテリーも持って行くのであれば、この充電器のようにディスプレイで状態確認できていると安心ですね。
では、もっとお安く、しかも持ち歩いていても気にならないほどのサイズ感のホルダー式充電器はどうか?
同じようにもっと簡易的なこのホルダー式充電器を使っても5V2Aであれば同じような所要時間で充電は可能です。ただ前ブログにも書いた通りLCDディスプレイがあるわけではないので、充電中のバッテリー状態を数値で知ることができません。単純に赤いLEDは充電中、緑のLEDに変われば充電完了というお知らせだけです。
今回の検証では以下のようなセットで行いました。
USB充電アダプターはダ〇ソーなどで売っている300円くらいの5V1Aと5V2.4Aの二つのUSB充電出力が付いているものです。ちょっと前に購入して持っていたものを使いました。
この充電器の2.4Aポートを使い、充電状態がわからないのでUSBチェッカーを間に挟んで充電しております。
動画までは撮影しませんでしたが、ディスプレイが無いので代わりにUSBチェッカーを度々確認しておりましたところ、充電開始直後は1.5A付近の電流で充電スタート。上記画像のように充電完了直前では0.29A程度になっていました。一応目安程度なのでどれだけ正確かはわかりませんが、このUSBチェッカーを通している電流の値ではそうなっていました。この画像を撮影してから1~2分で赤いLEDランプは緑へと変わり、充電完了となりました。(※あくまでも当店でテストした環境での検証結果です。)
今回はカスタムライトセーバー用のリチウムイオンバッテリーが放電してしまい起動できなくなったという状況を想定して、2つのホルダー式充電器でバッテリー復活を目指してテストしてみました。やはり、シャーシの充電ポートやヒルトに装備されている充電ポートからでは充電が受け付けなくなっている(サウンドボード保護の為なので仕方がない)状態でも、ホルダー式であれば急速充電もでき、リチウムイオンバッテリーの復活もでき、なかなかと便利でした。それほど高額なものでもないので持っていても良いのかも知れません。
ここしばらくリチウムイオンバッテリーの話題を続けていましたが、何度も書いているように小型でハイパワーなだけに限られたスペースで使えるというものなので、カスタムライトセーバーをよりリアルに再現するにあたり欠かせない存在。単四乾電池を3本、6本と束ねてヒルトに電池ボックスを入れれば、リアルさとは程遠いヒルトの太さになってしまうので、カスタムライトセーバーには重要な電力なのです。
確かにケアは手間がかかりますが、少しだけの知識と充電環境が正しければ、メンテナンスも楽しみながらやっていただけるのではないかと思います。
それにリチウムイオンバッテリーは自然放電が少ないと言われてはいますが、それはバッテリー単体で保存しているときの話。シャーシのバッテリーホルダーに装着されたままではその限りではありません。徐々に放電していますので、しばらく遊ばない、ディスプレイをしておくという場合にはシャーシからリチウムイオンバッテリーを外しておくことをお忘れなく。
それではしばらくはリチウムイオンバッテリーの話題は書かないと思います(笑)ので、次回は次に入荷する情報などをお知らせします。
では!