最初にこの知らせを受け取ったのは昨年の大晦日のこと。

そして実際に正式なリリースが開始されるとの連絡はほんの少し前のことでした。

 

これまでSN-PIXELは V3から販売スタートをしていくつかのアップデートを経てメーカーはSN-PIXEL V4をリリースしました。

非常に良くできたトラブルの少ないサウンドボードでサウンドフォントの追加やブレードスタイルなどのカスタマイズはmicroSDカードから行えるので、特に専門的なソフトも必要なく、パソコンではメモ帳のようなテキストエディターがあれば十分で、スマートフォンなどでもBluetoothアプリ(海外向け仕様)を使用して多くの設定変更もカスタマイズもできるのはユーザーにとっては大きなメリットでした。

SN-PIXEL V4リリース当初は、Bluetooth機能の認可を取得するのが遅れ、当店としてもプログラマーとのやり取りでBluetooth機能をオフにするためのアップデートファイルを作成してもらい、現在まではmicroSDカードに保存されているconfig.iniでBluetooth機能を使うか否かを設定できるようになりました。当ブログにもその機能についての説明や変更手順の方法など多くの情報が記載されております。

 


SN-PIXEL V4(以下 SNV4)はサウンドボードとしての機能は全体的に安定していて、サウンドフォントプリセットの追加もそれほどハードルの高いものではなく、準備する音源ファイル形式(基本的にはモノラルのWAVファイル)を間違えなければ、あとはプリセット番号ごとのフォルダーを用意してその中に保存するだけ。カスタムライトセーバービギナーユーザーでも、パソコンを所持していて、少しノウハウを学べば誰にでもできそうなレベルでのカスタマイズ作業でした。

ただし、良いことばかりでもなく、少しではありますが弱点というか、ヘビーユーザーにとってはちょっと物足りないという部分が、ブレードエフェクト(各社、各サウンドボードごとに呼称に違いはありますが…)が自分自身で製作、追加インストールできないこと。つまり、ブレードスタイル、イグニッションエフェクト、フォースエフェクト発動時のブレードの視覚効果などなど、サウンドボードのチップにインストールされているものしか割り当てて使用することができませんでした。microSDカードに保存される 音(フォント)についてはいくらでも変えられるけど、サウンドボード本体に保存されている視覚効果はメーカーが用意しているもので設定するしかなかったのです。要するに「かゆいところに手が届かなかった」ということなのです。

 


しかしながら、このことに不便さを感じているか?また実際に必要性を感じるか?と言えばそうでもなく、劇中のライトセーバーを再現するための材料は揃っているし、そんなに特殊なライトアップをしている状態のライトセーバーを画面やスクリーンで見かけることもなく、単にブレードライトアップが伸びていくスピードの違いや、カイロレンのセーバーのようなブレードスタイル(SN-PIXELやXENO3ではファイヤーブレードエフェクト)はインストールされていますし、イグニッションスピードやリトラクションスピードは数字で設定ができたのと、どのブレードスタイルをどこのプリセットに割り当てるかなども数字で設定が可能でした。(要するにPC上でのテキストファイルで編集できた)

ここまでの話は旧SN-PIXEL V4のこと。

 

 

では、次なるSN-PIXEL PROはどうなのか?現段階でわかる限り詳細を書いていきましょう。…と、

ちょっとその前に、正式にはSN-PIXEL V4 PROと呼ぶそうで、もう混乱しそうなのでSN-PIXEL PRO、略してSN PROと書いてしまいますが、「SN-PIXEL V4 PRO」の「…PRO」というのはProfessional(プロフェッショナル)という意味での「PRO」ではなく、メーカーによれば Proffie Boardの「PRO」を意味しているとのことでした。

これもメーカーの説明によれば従来のSNV4とは全く違ったシステムで、SN PROはProffie Boardのオープンソース技術から派生して製作されているとのこと。OK!STOREでは、この「全く違ったシステム…」という点に注目しました。

実は既にOK!STOREにもSN PROを搭載したセーバーは到着しており、サウンドフォントの追加方法やボタン操作などのマニュアル制作をしております。
当店のエンジニアも随分とメーカーのプログラマーとメールのやり取りをして大変だったと聞いておりますが、サウンドボードの仕様が変わるというのは本当に一大事で、プログラムの解析や操作確認などは大変労力の必要な作業なのです。文字通り「全く違った…」というのが苦戦することになりましたが、操作に関しては助かった部分も確認できました。

 

ボタン操作に関しては操作マニュアルを製作する必要もあるので全て細かく確認しました。

これについてはメーカーから着た通達事項にもありましたが「操作は従来のSNV4と変わらない」というのは、全部確認できました。これまでのSNV4と操作感は本当に変わりませんでした。ボタンのクリック回数、長押しの保持する時間、タイミングなど全く同じ。
ただ、各種エフェクト数が増えたことでボタン操作で希望するエフェクトを見つけるための切換え操作の回数が増えたりしてちょっと余分に時間がかかるかな?という程度。(これはブレードエフェクト数が増えれば仕方がないかな?)

操作が同じというのはこれまでのSNV4に慣れているユーザーにとってもこの上なく便利で、これはメリットとして非常に助かりますね。当店としても一つ一つの操作を確認しながらマニュアル作成もスルスルと順調でした。

 

少し便利になったというか、これをSN PROのメリットと言っていいのかどうか?それは現時点ではわかりませんが、サウンドフォントプリセットに「お気に入り」とでも言いましょうか、何十セットもあるサウンドフォントから、よく使う 25セットのみを登録してサウンドフォントチェンジを素早くするという意図のシステムが導入されていました。

SN PROでは99セットまでサウンドフォントをインストールすることが可能なので、それを全部ヒルトのボタン操作だけで切換えていくというのも考えてみれば大変です。GHV3の機能にもありましたツイスト操作などで3つずつ飛ばしながらサウンドフォントを変えていくというのもありましたが結局希望サウンドフォントを探す手間なのです。

この部分を解消しようとしたのだと思われますが、よく使うサウンドフォントや、お気に入りのサウンドフォントをチョイスして1~25セットまで登録して、ボタン操作での切換えをスピードアップしようという機能が備わっています。
最近、OK!STOREのお客様の中にもコスプレを楽しまれているユーザーさんもいて、「〇〇〇のサウンドとブレードカラーだけがあれば良い」という質問やカスタマイズ リクエストがあります。このようなニーズに対応するには便利ですね。本当に1つか2つだけ登録しておけば良いわけで、ボタン操作も格段にスピードアップします。

 

実際にはどのような使い方になるのか、手元にあるSN PROでテストをしてみました。

2023年verでは40セット、2024verのOK!STORE仕様では38セットあるサウンドフォントもインストールテストをしました。

SN PROが認識できるように、ほんの1つ2つでしたが若干ファイルの入れ替えなどをしました。その他は概ね変更なしでそのままでも安定して再生可能でした。このOK!STORE仕様の38セットというのも、殆どのユーザーは全部を頻繁にお使いになっている訳ではないと思いますが、それぞれご購入いただいたカスタムライトセーバーのモデルやキャラに応じてお使いいただけるようにとチョイスしたものです。
それに2023verが40セットあったのに、何故2024verでは38セットに減ったのか?と疑問を持つ人もいるのかも知れませんが、これも新機能の25セット登録システムと同じような考えで「これはさすがに使わないかな?」「少しでもフォント切り替えをスピードアップしたいなぁ」という意図から、不要なフォントを削除して、「今年はこれが必要!」と思った、シン・ハティやベイランスコール、エズラ、サビーヌなどを追加したら、またしても38セットにもなってしまった(笑)ということなのです。


でも、2023verにそのまま追加していたら50セットほどになっていたので、結果的には今の38フォントに落ち着いて良かったな、と思っておりますが…。(汗)

今回のSN PROで以下のサウンドフォントにてテストをしました。


★マークが付いているのが25セット分登録してボタン操作で呼び出すための設定をしたものです。

 

 

話題を新機能のことに戻しますが、、当店でもテストをしていて、実際に38セットもあると希望するサウンドフォントにたどり着くまでに少々イラッとします。(笑)そういう時にお気に入りとして数フォントだけ登録しておけるのはメリットなのかも知れません。(この方法は付属する日本語マニュアルなどに詳しく書いておきました)

今のところは、リリースされてまだ1ヵ月も経過していないので、おそらくは まだまだ改善余地があり しばらくはアップデートが繰り返されると予想しておりますが、上記の新機能「お気に入りの25フォントを選択してそれをボタン操作で切り替える」というのも、人によっては40セットあろうが、50セットあろうが、極端にマックスで99セットインストールしてあろうが、実はよく使うのは2つか3つなので、それを登録しておき、切り替えられれば素早くて簡単だというユーザーもおいでかも知れないし、逆にボタン操作で25セットしか切り替えられないなら、なんで50セットもインストールしておくの?(実際には99セットまでインストール可能)というユーザーもいるでしょう。

ま、気分によってインストールされた多くのサウンドフォントからお気に入りだけをピックアップするという試みは、OK!STOREとしての見解も、とりあえず今は「良かった」という評価ですが「今後のアップデートでこの機能は不要で削除しては?」または「99セットまで登録できるようにしておけば、その登録数はユーザー次第なので、どれほど登録するのかはユーザーに任せたら?」と当店からのフィードバックとして打診しております。

おそらくは SN PROのオーダー時には「このフォントを登録しておいて!」というようなカスタマイズ リクエストを頂いて発送前に設定をしておく、そういうサービスをさせていただいた方が良いのかな?とも考えております。

 


さて、次にこの新しいサウンドボードの最大のメリットについてですが、それはProffie用のサウンドフォントを殆どそのまま流用できる点と、Proffie用のブレードスタイルをも流用することが可能な点です。

なにも無理して追加のカスタマイズをする必要などありませんが、SNV4での唯一の弱点だったブレードエフェクトを自作できない、ブレードエフェクトはサウンドボードのチップにインストールされているものしか使えない、という不便さを解消したのがこの新機能だということなのでしょう。

SABEROPEN(https://www.saberopen.com/Home/ConsoleIndex)のサイトのパブリックライブラリーにあるエフェクトや自作したエフェクトを直接ダウンロードできるという機能。つまり、Bluetoothアプリからだとダイレクトにカスタムライトセーバーにダウンロードできたり(このBT機能は日本ではあまり恩恵が感じられないかも)、パソコンで製作したブレードエフェクトをmicroSDカードへ手動でインストールすることができます。

Bluetoothアプリの話題がでてきたので少し脇道にそれて書き添えておきますが、当店ではテストを全てしましたが、Bluetoothアプリがインターフェイスなど一新されて随分使いやすくなり、できる機能も多くなりました。この点は称賛なのですが、Bluetooth機能についてはまた認可という問題もありますので、大手を振って大喜びできるものでもありません。(笑)

新しいSN PROでもBluetooth通信機能はON・OFFできる設定があるので、普段はオフにしておけば製品的には問題はありません。

 

また、この新しいサウンドボードSN PROにはSNV4の時のようなconfig.ini(テキストスタイルのファイル)がありません。ブレードエフェクトなどはbin拡張子、つまりバイナリファイルという簡単にパソコンなどで開いて編集ができないファイルで構成されています。音源ファイル(wav拡張子)以外のファイルは編集できる余地が無いということなのです。

この点についてもメーカーのプログラマーにはconfig.iniを設置できるように次回アップデートでして欲しいとリクエストをして、メーカーの代表者もプログラマーもconfig設定もできるようにと了承してくれています。先にも書きました通り、まだまだアップデートでバグやエラーを排除する作業に追われているだろうし、当店からのリクエスト対応は少し時間を要するかもしれません。

現在は少し待つしかなく、今月中にはなんとか完成域になってくると予想をしているところです。

 

SN PROについて主な機能を箇条書きにしておきます。

・サウンドフォントは99までインストール可能。好きなフォントを25まで登録でき素早く呼び出せる。メーカー仕様では27フォントがインストール済み。

・サウンドフォントは従来のSNV4からもProffie仕様のフォントからも流用ができる。SNV4のようにプリセット番号のフォルダー内に直接配置しても、Proffieのように各エフェクト名でサブフォルダー内にファイルを配置してもOK。

・ボリュームコントロールがさらに細かくスイング音とハム音を個別に音量調整することができる。更にパーセンテージでの細かいボリューム調整がボタン操作でできる。

・日本ではあまりメリットがないかも知れないのですが、Android / iOSデバイスからBluetooth経由でセイバーをコントロールできる。改善リクエストをしているので近日中にconfigファイルから設定変更できるようになれば、アプリからではなく、テキストファイルで設定変更もでき、そしてBluetooth機能をオフにできる。(オフにすると言っても、ま、わずか通信距離も2~3mの微弱電波ではあるが…)

・正確なモーショントラッキングとスムーズスイングにより、ヒルトの動きに合わせてハム音のピッチを変えることができよりリアル。

・多くのサウンドフォントファイルを保存できる 32GB SD カードが装着されており、SN PROサウンドボードのカードスロットは90度横向きになり脱着しやすくなった。

・高度にカスタマイズ可能なブレードエフェクト自作するか、Proffie用のライブラリ サイトからアプリを通じてブレードエフェクトを直接インストール可能。または、パソコンでmicroSDカードへ保存して利用可能。

おおまかではありますが、新しい機能は以上のようなものがあります。(今後、アップデートで変更になる可能性もあります。)

ここまでで、要点をまとめてみると、SN PROはボタン操作は変わらない、サウンドフォントも従来のものが使えた、新機能としてはよく使うサウンドフォントだけをボタン操作で呼び出せるように登録できる機能が増えた、ブレードエフェクトのバリエーションが増えた、そして自作したものやダウンロードしたブレードエフェクトも追加が可能となった、という内容です。

いち早く使ってみたいという方は取寄せ(バックオーダー)も可能ですが、2週間ほどはお待ちいただいた方がより良いものに仕上がってくると思いますので、我慢できる方はお待ちいただいた方が賢明だと思います。

また「確実にできる!」「実現する!」と断言はできませんが、シャーシやコネクター形状はSNV4と共通なので、当店から過去にSNV4仕様のモデルをご購入いただいたお客様専用でSN PROサウンドボード搭載シャーシのアップグレードサービス(有償サービス)を考えております。それが実現すれば、SNV4でもSN PROでもシャーシを入れ替えて楽しむこともできるので…。部品提供のため、メーカーを説得してみます。
※現状では、この件に関してのお問い合わせ対応は致しかねますのでメール、フォームでのお問い合わせはご遠慮ください。可能な状況になれば改めて当ブログにて公表いたします。

 

 

 

それでは、少し長文になり過ぎましたので、続きは次回ブログに…。

OK!STOREでは2ボタン式のE103のSN-PIXEL PROを使用してテストを繰り返しています。

次は新しくなったブレードエフェクトの動画も公開できればと思っております。

 

ではでは。