前回のブログの続きです。

前ブログの内容があまりにも長くなったため Obi-Wan Drama Variant XenoPixel で終わりました。(笑)

今回は前回のメンテナンス情報の続きで以下の二つのモデルの構造などを見ながら、メンテナンスをするときにどのようなことに注意すべきなのかを情報として公開します。

ANAKIN Drama Variant XenoPixel

ANAKIN EP2 XenoPixel

 

こちらがANAKIN ドラマ版のスイッチボックス内部構造の略図です。

オビワンドラマ版とよく似ています。このモデルもスイッチボックス自体がパイプ部分とボックス部分に2分割できるタイプですが、メンテナンス上は特に分離する必要性はありません。

そして細かい部品点数が多いのが特徴です。
※前ブログでも書きましたが、マニュアルではリチウムイオンバッテリーの脱着ができるところまでは分解手順を書いておりますが、不必要な分解はしない方が良いです。

 

①まずグリップを外します。ねじ式で回せば簡単に取り外せます。バッテリーを充電したいだけならこの状態でシャーシに充電ポートが確認できますので、付属のUSBケーブルを差し筋でバッテリーチャージは可能です。

②スイッチパネルをスライドして抜き取ります。このモデルの初期に装着されていたスイッチパネルが写真に写っていますが、現在はANAKINモデル専用のパネルに変更されました。


※このスイッチパネルはこのモデルの発売3か月後にメーカーが変更しました。現在はOK!STOREでもスペアパーツとして在庫を持っておりますので、部品としてお問い合わせいただければスイッチパネルのみで販売可能です。

分解手順です。ます、このモデルのスイッチパネルは金属製なので変形させないようにご注意ください。

 

③スイッチパネルを抜くと板バネが見えます。真ん中に六角穴ボルト(ボタンボルト)があり、それを付属のレンチで外せば板バネの下にプッシュロッドが確認できます。オビワンドラマ版と若干違う部分はボックスの側面に金色のパーツが取り付けられているので六角穴ボルト(ボタンボルト)が一つ多い点です。

 

 

 

④このような構成部品となっております。下の画像で右端にあるボタンボルト1つが装着したままですが、このボルトを外すとパイプ部分とボックス部分が分離されます。特に分離する必要はありません。

 

⑤少し前後しますが、プッシュロッドを取り出し、金色のパーツと一緒にスイッチボックスはヒルトのボディ(インナーパイプ)に固定されているボルト(プッシュロッドの隣のボルト)を外すとコントロールボックス一式が外れます。

 

⑥スイッチの反対側を見ると2つの六角穴ボルトが見えます。エミッター側にある六角穴ボルトはスイッチサポートねじでシャーシに取り付けられているモーメンタリースイッチ(ボタンスイッチ)の高さ調整のためのアジャスト機能です。もう一つのグリップ側はシャーシをボディに固定するためのボルトです。2本とも抜き取ればシャーシがフリーになり抜き出すことが可能となります。

 

⑦シャーシを引き出した状態です。この状態でバッテリーの脱着は可能となります。

 

組み立ては逆手順で大丈夫ですが、組み立てるときにはプッシュロッドの調整が必要になります。前ブログでもくどいほど書いておりますが、シャーシに装着されているボタンスイッチの高さ調整は非常に重要です。

他にもいくつかの注意事項がありますので箇条書きにしておきます。ここでは簡単に書いておきますので、わかりにくい場合には前ブログのオビワンドラマ版の組み立て、調整の記載内容を合わせてご覧くださいね。

1)プッシュロッドにはスプリング機能が内蔵されています。プッシュロッド自体がスムーズに動くことを確認しておいてください。

2)スイッチボックス一式を取り付ける前(シャーシの位置を合わせて固定する前)にスイッチサポートねじをヒルトの表面と同じ位置になるくらい軽く締めておきます。くれぐれも軽くサポートねじが入り過ぎない程度に。

3)板バネの取り付けにも注意が必要です。センターの六角穴ボルトを締めるときに板バネの向きが真っすぐで、スイッチボックスの側面に接触していないことが大切です。(板バネの動きが悪くなります)ボルトを締めるときには板バネをしっかり持ってボルトと一緒に回転しないように支えながら固定します。

4)スイッチパネルを取り付けてみてスイッチ操作感を確認してください。スイッチが押されっぱなしになったり、パワーオンにできなければモーメンタリースイッチの高さ調整に問題がありますので再調整が必要となります。
操作性に満足結果が得られたらスイッチ周辺の組み立て作業は終了。

パワーオンテストができたら完成です。

ボルトの数やデザインパーツの点数は違いますが、オビワンドラマ版と同じ構造です。

スイッチボックス付きのカスタムライトセーバーの操作性、操作感などについては、スイッチ基盤をしたから押し上げる役割の「スイッチサポートねじ」の調整が最も重要です。くれぐれも「締めすぎないこと!」にご注意ください。

 

続いてこの新モデル!

前回もサラッと少しだけ触れましたがANAKIN EP2 XenoPixel はスイッチボックス(コントロールボックス)は付いていますが、スイッチ機能はこの部分ではありません。(下記画像参照)

このモデルのデザインやサイズ感をリアルに追い求めた結果、設計上このようになっているのですが、実は操作性が非常に優れています。それは両手で持って構えてみると自然に理解できます。

OK!STOREとしてメーカーのデザイナーに一言提案を申し上げるとするならスイッチの位置ではなく、可能であればXenoPixelでも2ボタン式の開発をしてほしく、特にANAKIN EP2 に関してはあったら便利です。(そう言ってもメーカーはすぐには対応してくれませんが)

ディスプレイスタンドに乗せているだけの場合や、腰からぶら下げているだけの時にはわからないかも知れませんが、セーバースピンやチャンバラなどで使われているユーザーはハッキリとわかるはずです。

僕の場合は特にこのウインターシーズンになるとセーバースピンをすることが多くなるので、ちょうどそのタイミングなので気が付くのですが、その実用的なメリットの話題の前にこのモデルについても分解組み立て時のメンテナンス情報を公開させていただきます。

 

このANAKIN EP2 モデルの素晴らしいところはメンテナンス性の良さ。

バッテリー充電、バッテリー脱着に関しては説明や画像など必要ないほど簡単です。TFカードを頻繁に抜き差ししてサウンドフォント改造を楽しむ人にとってもこれ以上楽なモデルはないでしょう。(笑)

バッテリー脱着までの分解手順です。

①まずポンメル、またはグリップを外します。どちらもねじ式で回せば簡単に外れます。

↑  ポンメルのねじ部です。

↑  グリップを外したところです。

 

②ポンメル、グリップ、どちらを外してもその状態でシャーシが抜き取れます。

↑  この状態でリチウムイオンバッテリーの脱着(簡易リセット)も、TFカードスロットへのアクセスもできます。当然充電もこの状態でUSBケーブルを使用して充電ができます。

 

③シャーシはヒルトに固定されておらず、そしてスイッチボックスはデザインパーツであり、実際のスイッチ構造はエミッター側にあるため、面倒なプッシュロッドもなく、シャーシにモーメンタリースイッチすらありません。操作感向上と構造のシンプルさを両立しました。

エミッター内部にはモーメンタリースイッチとPogoPin基盤だけのユニットが組み込まれていて、シャーシの先端の基盤と接触して作動する仕組みです。(ブレード用の年輪基盤とは少し形状が違います)

分解組み立て手順で書くことがなくなってしまったので(笑)、ついでにどのような構造になっているかを略図と画像で解説しましょう。

略図でご覧いただけるとわかりやすいですが、スイッチボックスからエミッターまでがすべて一体となっていて、シャーシを固定する六角穴ボルトもタッピングもありません。グリップがシャーシカバーも兼ねていてグリップを取り付けることでシャーシが押し込まれる構造になっています。

シャーシが固定されていないということで、グリップを外すとき、締めるときのPogoPinの変形の危険性が格段に減るというメリットがあり、バッテリーチャージやTFカードメンテナンスもとても楽です。

 

最後になりましたが、「ガンガン使ってください!」「ブンブン回してください!」と言わんばかりの構造なので実際使いやすかった点について説明します。

 

セーバースピンでダブルセーバーの時には両手で構えるポージングをすることは少ないと思いますが、それでもシングルセーバーではピシッと止めるときには両手でキープすると思いますし、ブラスターブロックやフォールエフェクト、メルトエフェクト、ロックアップなどを演出で使用するときには右手が操作する方がやりやすく、左手はもっぱらグリップを握っているのが普通です。これはチャンバラでも同じ事が言えると思います。

従来のスイッチボックス付きモデルでは両手で構えた時にはスイッチを操作するには左手の親指を使う選択しかありません。

ANAKIN EP2の場合右手の親指でのスイッチ操作が可能なのはとてもありがたいのです。SN-PIXELのプロモーションを撮影したときにチョイスしOBI-WAN EP1を使用したのもエミッター寄りのスイッチポジションが良かったから。

このようにスイッチの装着位置というのは重要なのです。

それにダブルセーバーを回しているときには当然片手ですが、片手でのセーバースピンはグリップのところなど握ってはいません。エミッターに近い部分か、もうエミッターの上を握っていないと美しい軌道でスピーディーなスピンはできないのです。

前にも僕がショーの時に愛用しているカスタムライトセーバーの画像を載せました。この写真のものです。

ブラウンカラーのレザーテープが巻いてあるポジションは完全にエミッターの真上で、スイッチや充電ポートよりもブレード側になります。よって片手でスピンをするときには一度ブレードを起動したらグリップテープの上に持ち替えて、スイッチ操作はできなくなるのでエフェクトは全く使えない状態になります。(誤作動させないという点ではメリットでもありますが・・)

セーバーを振ったりするときの回転の中心はエミッター側。やってみるとお分かりになるかと思いますが、グリップの部分を持って回すことはできても、物凄く握力が必要です。まともにグリップを持ったまま片手だけでセーバーを振り回せるのはベイダー卿だけであります。(笑)

リアルな話、特にセーバースピンなどはNeoPixelブレードは重さがあるので、ヒルトの握る部分はバランスを考えないとスピードは出ません。

今回はメンテナンス情報と共にスイッチポジションの実用的なメリットなどについても書きました。何かの参考になったりセーバースピンなどにチャレンジするきっかけになればうれしいです。

また今後もこのようなメンテナンス情報などお役になてる情報発信やカスタマイズについて書きて行こうと思います。